更新日:2021年7月9日
ここから本文です。
平成27年9月に、鬼怒川において越水や堤防決壊等により浸水戸数は約一万棟、孤立救助者数は約四千人となる等、甚大な被害が発生した関東・東北豪雨災害を踏まえ、国土交通大臣から社会資本整備審議会会長に対し、「大規模氾濫に対する減災のための治水対策のあり方」について諮問されました。
平成27年12月10日の同審議会からの答申では、「施設の能力には限界があり、施設では防ぎきれない大洪水は必ず発生するもの」へと意識を変革し、社会全体で洪水に備える必要があるとしており、この答申を踏まえ、国土交通省は平成27年12月11日に「水防災意識社会再構築ビジョン」を策定しました。
また、平成28年8月には、台風10号等の一連の台風によって、北海道・東北地方の中小河川等で氾濫が発生し、逃げ遅れによる多数の死者や甚大な経済被害が発生しました。
このことを受け、「水防災意識社会」の再構築に向けた取組を中小河川も含めた全国の河川でさらに加速化させるため、「大規模氾濫減災協議会」制度の創設をはじめとする「水防法等の一部を改正する法律」が平成29年6月19日に施行されるとともに、国土交通省において、平成29年6月20日に「水防災意識社会の再構築に向けた緊急行動計画」がとりまとめられました。
その後においても、平成30年7月の西日本豪雨では、広域的かつ同時多発的に河川の氾濫や土石流等が発生し、200名を超える死者・行方不明者と3万棟近い家屋被害に加え、ライフラインや交通インフラ等の被災によって、甚大な社会経済被害が発生しております。
山形県内においても、平成30年8月に庄内・最上地域を中心に観測史上最大の降雨を記録し、豪雨による甚大な被害が発生しており、関係機関の連携により、社会全体で被害を防止・軽減させる対策の強化を緊急的に図る必要があります。
水防災意識社会再構築ビジョン(国土交通省ホームページ)(外部サイトへリンク)
豪雨による大規模被害に備え、隣接する自治体や県、国等が連携して減災のための目標を共有し、ハード・ソフト対策を一体かつ計画的に推進する必要があります。
このことから、本県においても平成29年度に下記の「大規模氾濫時の減災対策協議会」を設置し、緊急行動計画を踏まえ、当該地域の水害リスク情報や、国、県、市町村等がそれぞれ又は連携して実施している減災対策の取組状況、減災対策を進めるうえで前提となる河川整備状況等の実施状況を十分に共有したうえで、地域の実情等に応じて必要な取組について協議等を行っています。
「水防法の一部改正(平成29年6月19日施行)」により、「大規模氾濫減災対策協議会」が水防法へ位置づけられたことを受け、平成30年度に全ての協議会が法定協議会に移行しました。
マイ・タイムラインとは住民一人ひとりのタイムライン(防災行動計画)であり、大雨などによって河川の水位が上昇する時に、自分自身がとるべき防災行動とその順序を整理し、自ら考え命を守る避難行動のための一助とするものです。
マイ・タイムライン作成時の検討のポイントや事例などが国土交通省ホームページ(外部サイトへリンク)に掲載されておりますので、ご活用ください。
お問い合わせ