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子どもたちの豊かな学びと健全な育成を支えてくためには、学校・家庭・地域がそれぞれの役割を自覚し、育てたい子ども像を学校と家庭が共有することが大切です。本県では地域社会全体で連携・協働して、子どもの学びを支えるための体制整備を推進し、「地域の教育力」の向上をめざしています。
これまで山形県教育委員会では、「地域とともにある学校」「学校を核とした地域づくり」の実現のために、市町村の取組みを支える財政支援、学校と地域をつなぐ人材となる地域学校協働活動推進員等(以下、推進員)の資質の向上を図るための研修会の実施や、要請のあった市町村教育委員会や学校に赴き個別の支援を実施しています。
令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 | |
目標 | 55.0 | 65.0 | 70.0 | 70.0 |
実績 | 51.4 | 68.5 | 70.2 |
本部の仕組みを活かして地域住民等との協働による活動を行っている公立小中学校の割合は、複数の市等で本部の設置が進んだことにより、70.2%となりました。令和3年度の本部の整備率は50%程度でしたが、その後、着実に増加し続けています。
今後も、「地域とともにある学校づくり」に有効なコミュニティ・スクールと「学校を核とした地域づくり」に有効な地域学校協働活動の一体的な実施を推進するとともに、引き続き、学校と地域のつなぎ役である推進員の資質の向上と人材発掘・育成に取り組んでまいります。
そのために、地域の実態やニーズに応じた個別の支援の実施や、推進員の要望に応じた研修をとおして、本部機能のさらなる活性化を支援することで、推進員を中心としながら、子どもたちの豊かな学びと健全な育成を支えてまいります。
令和5年度は、地域学校協働本部の整備率が70.2%になりました。今後も、本部の整備を一層推進していくとともに、現在設置されている本部機能のさらなる活性化及び推進員の資質の向上を支援し、学校と家庭、地域が連携・協働して子どもの成長を支えていく機運を高めてまいります。
令和6年度も、各学校や地域のニーズに応じた個別の支援を引き続き実施いたします。また、各教育事務所で行われる推進員等を対象とした研修会や講座において、地域の実情に応じた事例発表を計画しております。例えば、他地区の推進員の活動紹介や、学校規模の違いによる推進員の取組み紹介等、推進員自身が所属している学校や本部以外の取組みを知る機会を予定しております。事例の中から感じた新たな学びや気付きをもとに、所属する学校や本部での活動のよさを改めて見つめ、よりよい取組みを考える機会となるようにしてまいります。
「社会に開かれた教育課程」を実現し、「学校を核とした地域づくり」を推進するためには、地域と学校の連携・協働体制を構築し、地域全体で子どもたちの教育環境を向上していく必要があります。
昨今、学校が抱える課題は課題が複雑化・多様化する中で、未来を担う子どもたちの育成を学校のみに委ねることは難しい状況になっています。ゆえに、学校・家庭・地域がそれぞれの役割を果たし、社会総がかりで教育活動を行うことが求められています。そこで、山形県教育委員会では、地域と学校の連携・協働のもとで、子どもたちが地域全体に見守られ、安心して健やかに育まれる環境づくりを推進してまいります。
令和4年度は、市町村立小、中、義務教育学校のうち53.8%で、地域学校協働活動において学校を支える活動を行っていました。
令和5年度も、地域学校協働活動の本部や推進員の設置を推進していきます。そして、推進員が学校と地域の連携・協働の中核的な役割を担うことで、学校の業務の一部に地域住民の参画を促し、地域を活性化しながら教員の業務負担の軽減も図ってまいります。
研修会等の機会を捉え、学校を支える活動を通して地域を活性化する取組みを周知してきました。令和5年度は、市町村立の小、中、義務教育学校の55.1%で実施されました(目標は55.0%)。山形県内では、8割以上の自治体において学校を支える活動に取り組んでいます。
今後も、推進員の確保や資質向上をめざし、地域の実態に応じた個別の支援や「養成講座」を実施してまいります。また、各講座を通して、学校を支え、地域を活性化する活動に取り組んだ事例を紹介していきます。これらの取組みを充実させ、「学校を核とした地域づくり」を推進していく機運を高めてまいります。
令和6年度の交付申請では、市町村立の小、中、義務教育学校で昨年度と同程度で学校を支える活動を予定しています。山形県内では、昨年度並みの8割以上の自治体において学校を支える活動への取組みを計画しています。
今年度は、各学校や本部の実態に応じた取組みが効果的に機能し、子どもの学びが一層充実したものになるように、推進員が参加する研修や講座の中で県内各地の好事例を紹介する計画をしています。また、地域の多くの方に学校を支える取組みを知ってもらい、参加しようとする気持ちを高めてもらうために、学校を支える取組みの事例をSNSで発してまいります。
地域学校協働活動に関わる学校関係者、地域学校協働活動推進員、コーディネーター、ボランティア、行政職員の皆さんに参考にしていただけるハンドブックを作成しました。
地域の資源を生かした多様な体験・活動を通して、子どもと大人の「社会力」を育むことをめざし、放課後や休日等に地域住民の参画を得て、学習や体験・交流活動を行う「放課後子ども教室」の取組みを支援しています。
放課後の子どもの居場所づくりにかかわる地域学校協働活動推進員、協働活動サポーター等のボランティア、児童支援員、担当行政職員の方々等を対象に、放課後子ども教室を含む地域学校協働活動への地域住民の参画について学び合う研修会を開催します。
令和6年10月2日研修会開催案内ちらし(PDF:1,060KB)
(山形県と住友生命保険相互会社との包括連携協定に基づいています。)
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