「やまがた子育て応援プラン」に係る平成23年度事業の実施状況について
山形県では、平成23年3月に制定した「山形県子育て基本条例」に基づき、具体的な子育て支援の施策を盛り込んだ計画「やまがた子育て応援プラン」を策定しました。これは、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画(後期計画)にあたります。この度、平成23年度事業の評価結果がまとまりましたので、お知らせいたします。
「やまがた子育て応援プラン」平成23年度事業評価(資料)(PDF:554KB)
結果の概要(評価のうち「総論」から引用)
計画23年度における具体的施策の取組みは、別添「数値目標一覧」のとおり概ね順調に推移した。また、目指す社会の実現に向けた施策の効果を検証する指標をみると、概ね良い方向に向けて動いているものの、若者人口増減率については減少幅が拡大している。
進捗が見られた取組みの主なもの
- 乳幼児及び小学生(入院のみ)の医療費負担に対して助成(所得制限あり)を行う市町村への助成や、保育所、幼稚園等、施設に関わらず、多子世帯の保育料等の負担を軽減するための支援により、子育て家庭の経済的負担が軽減された。
- 総合周産期母子医療センターの新生児生育治療室を増床したほか、専門医が同乗し救急措置を行いながら搬送できる周産期ドクターカーの運行を開始したことで、周産期医療体制の整備が図られた。
- 経営者向けトップセミナーの実施やワーク・ライフ・バランス推進アドバイザーの増員等、企業に対する啓発活動を進めたことにより、ワーク・ライフ・バランスの着実な普及・拡大が図られた。
- 義務教育9年間の少人数学級編制が完成し、学習と生活を一体的なものとして進める教育の展開により、不登校の減少や欠席率の低下、さらには、安定した学力の維持に効果が見られた。
- 被災地支援ボランティアや洋上での研修等により、県内各地・各分野の若者同士の交流・連携が促進された。
- 地域活性化等や地域貢献活動に取り組む若者を顕彰する「輝けやまがた若者大賞」を創設し表彰することにより、若者が活躍できる環境が整備された。
- 結婚支援について、新たに「企業間独身者交流支援センター」を立ち上げ、企業と連携して若者の交流機会を創出したことにより、出会い・結婚を支援する体制の充実が図られた。
今後の取組課題
- 子育てへの不安要因について、「経済的負担の増加」が高いことから、今後の子育て家庭に対する経済的支援策を検討する必要がある。
- 子どもや子育て家庭を応援する県民運動については、県民が実感するまでに至っていないことから、NPO、ボランティア団体との協働のあり方や、より地域レベルでの県民運動の効果的な展開方法について検討する必要がある。
- 安心して子育てしながら働き続けることができるよう、待機児童の解消に向けた取組みの強化が必要である。
- 仕事と子育ての両立を実現するためには、企業の理解と取組みが不可欠であることから、今後は、本県企業の大宗をなす中小企業での実践拡大に向けた支援が必要である。
- 若者の県内定着を図るためには、安定的な雇用の創出に加え、若者がいきいきと活躍できる基礎・基盤づくりに向けた支援の充実を図る必要がある。
- 「若者対策」については、若者の活動支援のみならず、社会教育、青少年対策、子育て支援、雇用対策など様々な施策が密接に関連することから、若者のライフステージに応じた総合的な支援体制の構築が必要である。
- 結婚支援については、出会いから結婚までの継続的かつ総合的な支援とともに、結婚観、家族観の醸成も含め、自らライフデザインについて考える機会を提供することも必要である。
今後の対応
- 平成24年度以降の取組みにあたっては、計画に盛り込んだ施策を着実に推進するとともに、今回確認された課題に適切に対処することにより、県民が安心して子どもを生み育てられることができる社会の実現を図る。