更新日:2021年1月20日
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令和元年12月18日に開催した「山形県空き家利活用促進セミナーVOL.1」について、概要を掲載します。
テーマ「エリアマネージャーの必要性」
第1回は、東北芸術工科大学の馬場正尊教授よりガイドレクチャーと、エリアマネージャーのロールモデルとなる3名の行使より取り組み事例を紹介し、地域で空き家の利活用を進める際にエリアマネージャーという存在の必要性について共有した。
【第1部】ガイドレクチャー | ||||
東北芸術工科大学 |
教授 |
馬場正尊 |
氏 |
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【第2部】ディスカッション |
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コーディネーター |
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東北芸術工科大学 |
教授 |
馬場正尊 |
氏 |
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パネラー |
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朝日町での取り組み | ||||
まよひが企画 | 代表 | 佐藤恒平 | 氏 | |
元朝日町政策推進課 | 総合政策係長 | 國井丈寿 | 氏 | |
遊佐町での取り組み |
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遊佐町企画課 | 地域おこし協力隊 | 林晶 | 氏 |
『山形県空き家利活用促進セミナーVOL.1』フライヤー
第1部ガイドレクチャー
東北芸術工科大学 |
教授 |
馬場正尊 |
氏 |
エリアリノベーションが起こるメカニズムと、それを推進するためのエリアマネージャーの必要性について。
エリアリノベーションとは、新しいまちづくりの概念。
点の空き家がリノベーションされ、つながって面になることでエリア全体が活性化していくモデル。
この、エリアリノベーションを起こすキーパーソンが『エリアマネージャー』。
エリアリノベーションには、『エリアマネージャー』、『シンボリックな拠点』、『4つのキャラクター』が必要。
『シンボリックな拠点』は、エリアマネージャーの活動の拠点であったり情報発信の拠点であったり、そこが新天地となってまちが変化していく。
『4つのキャラクター』は、『不動産キャラ』、『建築キャラ』、『グラフィックキャラ』、『メディアキャラ』の4つ。エリアマネージャーはこの4つのキャラクターを束ねる存在か、そのどれかに該当する人。
初めは、エリアマネージャーを本業として十分な収入を得ることが難しいため、別に本業がありエリアマネージャーとしての活動が本業にプラスとなる人が候補となる。
まちづくりのプロセスにも変化があり、これまでは『計画→空間づくり→利用者探し』だったが、これからは『利用者探し→空間づくり→計画』と逆の流れとなる。
いかに『まちの当事者』をつくるかが重要となる。
第2部ディスカッション
朝日町での取り組み | |||
まよひが企画 | 代表 | 佐藤恒平 | 氏 |
元朝日町政策推進課 | 総合政策係長 | 國井丈寿 | 氏 |
『ゲストハウス松本亭一農舎』の整備、運営について。
地域住民にも親しみのあった松本さんの邸宅を、町が所有するゲストハウスにリノベーションを行った。
ゲストハウスは、管理人が常駐するため地域との交流を生むことができる。また、相部屋があることで交流を求める人が集まりやすく、移住や関係人口の増加には効果的。
完成した『ゲストハウス松本亭一農舎』の運営はまよひが企画で行っている。
運営のテーマは『曖昧な場所』
交流スペースは時間を決めて無料開放しており、移住定住に限らず、小学生が放課後集まったり、近所のおばあちゃんたちのいきいきサロン、近所の方の法事、地下アイドルのライブなど幅広い運用を行っている。
用途を限定せず、まちの様々な変化に対応する場所として運営している。今後は、移住定住に限らず、誰かの冒険(何かしたいと考えている人)を後押しする新しい場になりたいと考えている。
エリアマネージャーの役割は、これから何かしたいと考えている人の後押しをする存在。
遊佐町での取り組み |
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遊佐町企画課 | 地域おこし協力隊 | 林晶 | 氏 |
空き家を活用した活動について。
地域おこし協力隊の退任後、遊佐町吹浦地区に活動の拠点を置きたいと考えている。吹浦地区は駅から1.5km圏内に様々な観光スポットが点在している。活動の拠点は、吹浦地区のキーマンより紹介してもらった神社前の立派な空き家で自宅として借りている。立地、外観がシンボリックなので、自分が住むだけではなく人が集まれる場所にできないか検討している。
ゲストハウスの開業も検討しており、ゲストハウスの利用者にはまちの魅力を感じてもらうために、観光スポットを一緒に巡るまち歩きを検討している。ゆくゆくはまち歩きスポットに空き家見学を加え、空き家の利活用や移住定住につなげていきたい。
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