更新日:2023年9月22日
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放流旬と回帰率の関係について検討したところ、前期群は3月上旬、後期群は4月上旬が放流適期と考えられました。
秋田県男鹿半島沖北部においてスルメイカの適水温の下限とされる12℃の等温線が離岸し、南下経路に水温14~16℃の領域が広く形成され、佐渡島北側に時計回りの渦が長期間にわたり形成されていました。このため、12月に山形県沿岸にスルメイカの好漁場が形成されたと考えられました。
2015年は海流と低水温の影響で、2016年は夏期(5~7月)に漁獲対象となる群の資源状況が少なかったこと、海流と高水温の影響で、山形県沿岸はスルメイカ漁場が形成されにくい環境でした。このため、2015年と2016年夏期は山形県沿岸でスルメイカが不漁であったと考えられました。
種苗放流したトラフグの回収率は、2.22%と算出され、良好でした。
1987~2016年の栽培漁業センター給水水温と加茂港内の海面水温について前期と後期に分け月別平均水温の変動について検討したところ、両水温ともに1月に低く、加茂水温では5~9月、三瀬水温では7~9月に高くなっていました。また、前日差2℃以上の日数は増加傾向にありました。
従来より長期間の漁獲物測定データを用い、マガレイの山形県における成長式を作成しました。
マナマコの種苗生産において、夏期でも低温の地下淡水を利用して飼育水温を25℃以下に維持することで高水温による成長停滞が回避され、秋期において全長20mm以上に成長した29百個体を吹浦漁港内に放流しました。
沿岸海域の「豊かさ」を評価する指標として、化学的には溶存無機窒素(DIN)、生物学的には底生微細藻類の反応の多様性(response diversity)が有用と考えられました。
トラフグ種苗に鰭切除標識を施し、その持続状況を飼育により確認したところ、持続していたのは36.4~50.0%であり、それ以外は鰭の乱れとなって確認されました。
フサイワズタは夏季に繁茂期となり、冬季には衰退します。培養時には、1週間程度の浮遊培養を行い、匍匐枝の伸長を確認した後に固定培養を行うことで効率的な増殖が期待できます。
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