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更新日:2024年7月3日
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流行性耳下腺炎は、ムンプスウイルスによる感染症です。おたふくかぜやムンプスとも呼ばれています。感染経路は、飛沫感染や接触感染です。家庭や保育所、幼稚園、学校など子供同士が密接に接触するところで流行し、潜伏期間は2~3週間で感染力はかなり強く、不顕性感染(感染していても症状が出ない)もあります。不顕性感染は、女性や乳児に多いといわれています。
学校保健安全法では、第2種の感染症として定められており、耳下腺、顎下腺または舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ、全身状態が良好になるまで出席停止となっています。ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません。
主症状として発熱、両側あるいは片側の耳下腺部(耳たぶ~耳の前のあごのライン)の腫れや圧痛があります。腫れは耳下腺部にみられることがほとんどですが、顎下線、舌下腺にも起こることがあり、通常48時間以内にピークをむかえ1~2週間で軽快します。
合併症としては無菌性髄膜炎、脳炎、精巣炎、卵巣炎、難聴、心筋炎などがあります。その他に、まれに膵炎が生じることもあり、重篤な合併症の一つです。
特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が中心となります。水分補給をこまめにして、脱水を予防することが大切です。
予防は予防接種としておたふくかぜワクチンがあります。2回接種が基本で、1歳以降に接種することができます。日本小児科学会では、1歳で1回目の接種、小学校入学前の1年間の時期(5~6歳)に2回目の接種をすることを推奨しています。副反応としては、接種後2週間前後に軽度の耳下腺腫脹と微熱がみられることがあります。また、副反応として無菌性髄膜炎がありますが、報告頻度は1000~2000人に1例程度です。おたふくかぜワクチンは任意接種です。公費助成をしている自治体もあるので、住民票のある自治体(市区町村)にお問い合わせください。一方で、患者と接触した場合の予防策として緊急ワクチン接種を行うのは、あまり有効でないとされています。
流行時には手洗いやうがい、咳エチケットが有効です。症状があるときはマスクを利用したり、咳やくしゃみをするときは、ハンカチなどで口をおおいましょう。
過去10年間の全国の流行状況はこちらをクリックしてください。
全国感染症発生動向調査週報(IDWR)(外部サイトへリンク)
流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)(国立感染症研究所)(外部サイトへリンク)
おたふくかぜワクチンについて(国立感染症研究所)(外部サイトへリンク)
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