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更新日:2024年7月3日
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水痘は水ぼうそうともいわれ、水痘帯状疱疹ウイルスによって起こる感染症です。感染経路は、空気感染や飛沫感染、接触感染で、まれに母子感染(母体から胎児への感染)があります。潜伏期間は10~21日で、感染力は強く、発疹出現の1~2日前からすべての水疱が痂皮化するまで感染性があります。冬から春にかけて9歳以下の子どもが発症することが多いといわれています。健康な子どもが罹患しても比較的軽くすみますが、ステロイドなどの免疫抑制剤を使用している人、免疫不全の人が罹患すると重症になりやすい病気です。
学校保健安全法では、第2種の感染症として定められており、全ての発疹が痂皮化するまで出席停止となっています。ただし、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません。
症状は、成人では発疹出現前に発熱や全身倦怠感を伴うことがありますが、子どもでは通常発疹が先に出現します。発疹は体幹から全身(毛髪部や口腔内にも)に出現し、紅斑から丘疹(盛り上がった赤い発疹)、水疱(水ぶくれ)、痂皮(かさぶた)と経過していきます。数日にわたり新しい発疹が次々と出現するので、急性期には紅斑、丘疹、水疱、痂皮のそれぞれの段階の発疹が混在するのが特徴です。すべての発疹が痂皮になるまで6日程度かかります。
通常は軽症で1度感染すると一生感染しなくなる終生免疫を得ることが多いですが、成人ではより重症になり、肺炎や肝炎、脳炎など合併症の頻度が高くなります。また、ウイルスは治癒後も体の中に潜伏していて、何年も経過してから「帯状疱疹」として再発することがあります。
治療は抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビルなど)を使用します。また、痒み止めとして軟膏が使われます。治療中は患部をひっかかないように爪を短く切り、皮膚を清潔に保ちましょう。痒みを抑える方法としては、患部を水タオルで冷やすなども効果的です。
予防は水痘ワクチンの予防接種が有効です。平成26年10月1日から生後12~36か月の子どもを対象に定期接種となりました。水痘ワクチンの1回の接種により重症の水痘をほぼ100%予防でき、2回の接種により軽症の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。ワクチンについて詳しくは厚生労働省ホームページ(外部サイトへリンク)をご確認ください。
また、水痘患者と接触した後でも接触後72時間以内にワクチン接種を行うと、発症の防止、症状の軽症化ができるという報告があります。(こちらは任意接種なので自己負担がかかります。)
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全国感染症発生動向調査週報(IDWR)(外部サイトへリンク)
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